皆さんこんにちは!
洒落’s Bar 麟、更新担当の中西です。
~“リスニング&リーディングバー”~
“聴く”“読む”“語る”ための静かな設計——それが、リスニング&リーディングバーです。
今回は、初めての方にも伝わる席の選び方・音の楽しみ方・本棚の歩き方・おすすめの一杯まで、まるっとご紹介。混ぜない文化が、夜をゆっくりと豊かにしてくれます。
目次
1|空間のコンセプト:三つのレイヤーでできています ️
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音:アナログ盤/真空管/木製ホーン。音量は会話を邪魔しない“深さ優先”。
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灯り:3000K前後の暖色。グラスの縁と紙の地が綺麗に見える明るさ。
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紙:詩集・写真集・建築・食・旅。分野は雑多、でも“触りたくなる”装丁だけを選書
混ぜないバー=情報の洪水からの避難所。耳と目の感度を、ゆっくり取り戻しましょう。
2|席の選び方:あなたの夜は“場所”で決まる
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スピーカー正三角の“甘い席”:音像がピタッと定まる特等席。
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カウンター端:バーテンダーと静かな会話、本のおすすめも。
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壁際ソファ:読書に没頭。ページをめくる音がBGM。
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スタンディング棚前:10分だけの寄り道に。1杯で立ち去る潔さも美しい。
3|音のバーの作法(といっても簡単)
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選曲リクエストOK(在庫の範囲で)。曲名・アーティスト・盤の年代がわかるとスムーズ。
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1曲は約3〜6分。曲間の無音も味わいです。
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シャッターは1枚だけ。音を吸う空間に、氷の音を残しましょう
4|“読むバー”の歩き方
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本は自由にどうぞ。コースターをしおり代わりに使えます。
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背表紙の言葉で選ぶ遊び:「余白」「旅」「透明」「うた」。ピンと来た本は、今の気分に正直。
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持ち込みのZINE歓迎。置いていってくれたらスタンプを押します✒️
5|おすすめの一杯(混ぜない版)
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シングルモルト・“本の相性”セレクション
詩集には蜂蜜と花のニュアンス、建築本にはミネラルと直線を感じるアイラの一杯。 -
日本酒・“紙の手触り”セレクション
和紙のように柔らかな口当たりの生酛、活版印刷の凹凸みたいな酸のきいた山廃。 -
ナチュールワイン・“余白”セレクション
少し還元から始まり、空気で開く。20分後の別人を楽しんで。 -
ノンアル
深煎りハンドドリップ(12oz)/ほうじ茶の低温出し/トニックにグレープフルーツピールだけを一滴(砂糖ゼロ)。
6|ペアリング:音×本×一杯の三重奏
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ビル・エヴァンス × 写真集 × バーボン少量:ピアノの余韻とバニラウッドが溶ける。
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ニーナ・シモン × 詩集 × シェリー樽モルト:低音とドライフルーツの会話。
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環境音楽 × 旅エッセイ × 微発泡白:ページをめくるたびに泡が言葉を押す。
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ローファイ × ZINE × ナイトロコーヒー:紙のザラつきと泡のきめで、時間がほどける。
7|“時間の飲み方”講座 ⏳
混ぜないバー最大の贅沢は時間の味。
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注いで3分:トップノート(柑橘・花・スモーク)。
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10分:中域(穀物・蜜・樽)。
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20分:低域(スパイス・土・カカオ)。
同じグラスでもページの位置で味が移ろう——それを感じられた夜は、とてもいい夜。
8|小腹と一口:静かな相棒たち
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酵母バターのパン:淡い塩味がウイスキーの甘香を押し上げる。
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燻製ナッツ:ワインの還元をほどく。
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昆布・鰹のお出汁(少量):日本酒の旨味レイヤーが“見える化”。
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ビターチョコ:ラム/ポートの余韻を伸ばす。
9|イベント:耳と目のフェス、でも静かに
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アルバム完全再生の夜:A面からB面まで通しで。曲間の針の音を楽しむ会。
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選書&注ぎ手ゲスト:書店員×バーテンダーで“紙と液体”のクロストーク。
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持ち込み盤の会:1人1曲ずつ。曲にまつわる短い物語を添えて。
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朝の読書会(ノンアル):深煎り一杯と静かな30分。
合言葉「ページと針」で席チャージ半額
10|Q&A(お気軽に)❓
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一人で浮きませんか? → おひとり様が基本形の店です。
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注文が不安 → 風景語でOK。「森」「港」「図書室」など️
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写真は? → 1枚だけ、シャッター音にご配慮を
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長居していい? → 書き物・読書歓迎。満席時はお声がけします。
11|エンディング:音の余韻と、紙の手触りと。
混ぜないバーは、派手さの代わりに深さをくれる場所。
レコード針が落ちる音、ページをめくるサラリ、氷が鳴るカラン。そこにあなたの一杯が静かに重なれば、世界は少しだけ優しく見えます。
次の曲、次のページ、次の一滴。今夜もお待ちしています